経営におけるヒト・モノ・カネのうち、ヒトは「理念」であり、モノ・カネは「ソロバン」という考えがある。一般的に、この一石は対立する概念と思われがちだが、私はまったくそうは思わない。この両者は対立するのではなく、「理念」がしっかりしていないと「ソロバン」も合わない、そういう関係だと思っている。よき「ヒト」が集まらないと、「モノ」も「カネ」も寄ってこない、といってもよい。三菱自動車ではないが、経営理念など絵空事ではないか、経営理念でメシが食えるかと軽くみる人も少なくない。
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じつは経営者のなかにも経営理念をたんなる経文のように扱う人が多い。創業者がつくった経営理念は古い、いまの時代に合わない、と心のなかで思っている経営者も意外といる。しかし、私からいわせれば、そんな経営者は経営者の資格なし、だ。なぜなら、経営理念がいまの時代に合わなくて、会社の成長を阻害していると本気で思っているなら、自分で変えればいいだけの話だと思う。あるいは、この経営理念のもとで働くのはたまらんと思っているのなら、さっさと会社を辞めればいい。そんな経営者のもとで働いている社員がかわいそうというものだ。経営理念とはそれほど大切だ、というのが私の考えである。