遺族のあいさつには、本来決まった形式はありません。大切なのは、参列してくれた人や協力してくれた人への感謝の気持ち、また自分のなかにある故人への想いを、きちんと伝えることです。本来、通夜に喪主のあいさつはありませんでしたが、いまは通夜が告別式化し、弔問客が多く集まる傾向にあるので、あいさつすることも多くなっています。葬儀の日は、告別式の最後か出棺前に、会葬者の前で喪主があいさつします。また、葬儀後の法要の席では、招待者の喪主があいさつするのが通例です。悲しみのただ中にある遺族にとって、参列者の前で慣れないあいさつをするプレッシャーはたいへんなものです。ですから、短くてかまいません。また、じょうずに話そう、りっぱな表現を使おうなどと思う必要もありません。参列者への感謝と、故人への想いを、だれが聞いてもわかる言葉づかいで、素直に語るのがよいでしょう。内容の目安としては、?参列へのお礼、?生前お世話になったお礼、?故人の思い出、?差し障りがなければ故人の最期の様子、?これからの決意、支援のお願いなど、です。
男性にとって女性の父親が手ごわいように、女性にとって男性の母親が最大の壁です。ですから、女性が男性の家にあいさつに行くときはこのあたりに細心の注意を払わなければなりません。一番に気をつけてもらいたいのがファッション関係。服装やメイク、ヘアスタイルが派手にならないよう、注意が大切です。あくまでも全体のテーマは「清潔感」これを忘れたファッションは、彼の母親にチェックされると心得てください。そのためにも、事前に母親の趣味などをしっかりと聞いておくことです。母親の嫌いな色があれば避ける程度の気は遣いたいもの。ここは母親の好みに合わせておくことが無難です。女性が男性の家であいさつする場合、女性が中心になって話すのではなく、いきさつなどは男性が親に説明します。女性が口にする言葉は「よろしくお願い致します」程度で十分。決して男性をさしおいてしゃべってはいけません。男性の親からの質問には、一つ一つていねいに答えればいいでしょう。
相手先を訪問したときは、自社の人から紹介するのが原則だと、前項で述べました。では、自社の人や相手先の人が複数いる場合は、誰から紹介すればいいのでしょうか。自社の人が複数いるときは、社内の地位が高い順に相手先に紹介します。地位が同じ場合は、年長者から紹介します。相手先の人が複数いるときも、同様に地位が高い順になります。こうしたときに備えて、紹介するときは、前もって相手先の人の肩書きや年齢などを知っておくことが必要です。ただし、多数の場合は、まず最上位者を紹介し、そのあとは並び順に紹介してもかまいません。大勢いる場合は、必ずしも役職の高い順に並んでいるとは限りませんので、そうした場合には並び順に端から紹介します。このほうが、紹介のときにゴチャゴチャせずにすみます。そのときは、「右から順番に紹介させていただきますので、ご容赦ください」などと断わってから紹介します。自分の会社に見えたお客様のときも、同様に自社の人を先にお客様に紹介し、あとからお客様を自社の人に紹介します。お客様のほうが年が若くても、自社の人が社長であっても、同じ順序で紹介します。このような紹介をすることで、お客様に対して「敬意」を払う気持ちを表わすことになります。